糖鎖の異常によって病気になるリスクは
体内に存在する糖類には、塊の小さな単糖類と大規模の結合している多糖類があります。
糖鎖とはこうした糖類の集合体が鎖状や網状の構造をしているものです。
細胞の表面に存在していて、血液型を決定したりなど需要な働きを担っています。
構造は複雑多岐にわたり、作用も多くの種類があります。
中でも重要なのが、細胞同士の情報交換の仲立ちをするというものです。
細胞内シグナルといって、細胞増殖の際のタンパク質の補給やDNAの情報を読み取ってホルモンを作成する場合に用いられます。
しかし構造の複雑性から、形状の不整合が頻繁に起こりやすいリスクも負っているのです。
アスパラギン結合型と言われる糖類の結合形態がありあますが、これは14種類のオリゴ糖から成り立っています。
しかし、この結合の中で必要な分子が欠損することで先天性糖鎖形成異常症という症状が起こります。
この症状を持っていると何が起こるかというと、細胞の生産や情報伝達が上手くいかず筋肉や神経の働きが乱れてしまいます。
具体的には低血糖、肝機能障害、脳卒中のリスクが高まります。
重度なケースでは小頭症や成長障害などが起こるので看過できるものではありません。
筋ジストロフィーもこうした結合不全によって引き起こされることが分かってきました。
治療のためいは糖質を補強するためのサプリを用いてタンパク質の安定化を図ります。
ある程度数値が安定すれば、服用を一生続ける必要はなく、ストレスなく治療にあたることが可能です。